なぜ動物管理センターに犬や猫が収容されるの?

かつて狂犬病が蔓延した時代に、狂犬病から人間を守るために、放浪している犬を捕獲して管理処分する目的で動物管理センターは開設されました。

海外では年間4~6万人が死亡している狂犬病ですが、日本では予防注射が法律で定められ発症は見られなくなりました。
現在、動物管理センターに収容されるのは、人間に捨てられた犬や猫がほとんどです。平成 20 年度に福岡県で収容された犬猫は合計で 14759 頭。そのほとんどが飼い主からの持ち込みです。街や野山で捕獲された犬などももとはといえば誰かが捨てたか、捨てられた犬猫の子孫たちなのです。

例)福岡市の場合

犬の場合、飼い主の持ち込みは原則その日のうちに処分されます。放浪犬保護のケースは、飼い主が探している場合があるので、保護した翌日から数えて 3 日間は動物管理センターの犬房で過ごし、その間に飼い主が来なければ処分されます。猫の場合は原則即日処分されます。

なお、福岡県、福岡市、北九州市では平成 21 年 10 月 1 日より犬猫の持ち込みが有料になりました。
(生後 91 日未満の犬猫は1頭 400 円、生後 91 日以上の犬猫は1頭 2000 円)

日程が過ぎた犬や猫はどうやって処分されるの?

動物管理センターの犬房には、檻があり、その檻の壁は電動で動きます。電動の壁にゆっくり押されて部屋を移動した犬たちは、次に細い廊下に押し出され、そこからまた廊下の壁に押されて、廊下の最後にある処分室へ送り込まれます。

密閉された処分室に二酸化炭素ガスが注入され、約 10 ~ 15 分ほどの時間をかけて苦しみながら窒息して死に至ります。死亡の確認後は、遺体を業者に委託して焼却するか、そのまま焼却するか、各センターにより焼却の方法は異なります。

犬と猫では処分の内訳が異なります。
●犬について
福岡市では、犬については成犬がその多くを占めます。これは「近所からの苦情」「引越し」「病気だから」「年をとったから」「飼うのが嫌になった」などの理由で、飼い主が保健所や動物管理センターに持ち込む数が多いことを示しています。子犬の数が減りつつあるのは、犬の放し飼いが減り、不妊去勢手術率があがってきたからだと考えられます。
●猫について
猫の場合は、子猫が圧倒的な数を占めます。これは「たくさん産まれてしまって飼うことができない」という理由で、複数の子猫を保健所や動物管理センターに持ち込む人が多いからです。また、猫の場合はノラ猫が床下などで出産し、困って持ち込むなどのケースが多くみられるようです。不妊去勢手術をしていない猫の放し飼いがこの原因のひとつだと考えられます。

処分をなくすことはできないの?

動物管理センターでは、収容された犬の中から健康で家庭犬としての適性が見られる子犬の譲渡会、または成犬の譲渡を行って殺処分数を減らす努力をしています。(各センターによって譲渡の方法は異なります。また、子犬の譲渡のみ行われるところもあります。残念ながら猫の譲渡はほとんど行われません。)
一度センターに収容されても、新しい家族が見つかって幸せな暮らしを送る犬もいるのです。
しかし、その数は全体から見るとまだわずか。
センターに収容された犬の譲渡を希望する人が少ないのが現状です。

また、飼い主が探しに来て返還されるケースもあります。
福岡市の場合、飼い主が探しに来て見つかった場合は、返還手数料 4000 円 +1 日につき 350 円の飼養管理手数料を支払って引き取ることができます。
(行政により内容や金額は異なります)